まさかの再評価?ガラパゴス技術の逆襲が始まったのか
「ガラパゴス」という言葉を聞いて何を連想するだろうか。もともと外敵から独立して発展した「ガラパゴス諸島」から取られたものだが、そこから転じて「独自発展」という意味で用いられる。こと日本においてはこの「ガラパゴス」がしばしば悪い意味で用いられており、「ガラパゴス携帯(ガラケー)」に代表されるように海外とは互換性を持たないもの、世界では使えないものとして認識されいる。しかしその「ガラパゴス」が最近再評価されつつあるのだ。今回はその一例をちょびっと紹介しよう。
じわじわと世界で再評価されているガラパゴス技術
絵文字
オックスフォードが主催する2015年の「Word of the Year(今年の一文字)」において何が受賞したご存知だろうか。「
FeliCa
FeliCa(フェリカ)も日本独自の規格である。もともとソニーが2001年頃に開発したもので、日本では主に駅の改札やレジの決算で普及した。このFeliCaが今年ようやく国際標準規格として認可(参考: マイナビニュース)され、NFCのType-Fとして採用された。そして9月発売のiPhone7に早速搭載されるなど、これからまさに普及しようとしている。FeliCaの認証スピードはNFC Type-A/Bとは比べ物にならないくらい早い。絵文字のように今後海外で普及する可能性は十分あるだろう。
くら寿司 (Kula)
日本でおなじみの回転寿司チェーン店である「くら寿司 (Kula)」が今アメリカで大ブームになっているようだ(参考: まぐまぐニュース)。回転寿司自体はアメリカにも以前からあったが、くら寿司は独自のハイテク技術によって米国人を魅了しているようである。今後は「Kula」がヨーロッパなどにも進出するか楽しみである。
まだ眠っているガラパゴス
このように日本には日の目を見ることなく眠っているガラパゴス技術がまだあるかもしれない。普段当たり前のように使っているテクノロジーも、海外から見ればかなり魅力的に見えるものもある。ソフトウェアでは世界を取れなかった日本であるが、ハードウェアの分野ではまだまだ強い。今後はロボットやAI、IoT関連機器などが世界で評価されるかもしれない。Made in Japanの時代をもう一度謳歌したいものだ。