アマゾンの「Alexa (アレクサ)」とは一体何?

2016年のアマゾンの年末商戦の売上で、ある製品が記録的な売上を上げたようです。その製品の名は「Amazon Echo (アマゾンエコー)」です。アマゾンエコーとは、家庭用の音声アシスタント機器で、ちょうどiPhoneのSiriのような感覚で家庭内の家電などを音声で操作することができます。他にも、アマゾンで買い物をしたり、天気予報や渋滞情報などを教えてくれる機能があります。そんなアマゾンエコーには「Alexa (アレクサ)」という音声アシスタントが内蔵されているのですが、これがおもしろいことに、アマゾン以外の他社製品にも利用が解放されているのです。これはちょうど「ウィンドウズ」や「アンドロイド」のように、様々なメーカーが様々なデバイスにアレクサを搭載することができるというわけです。例えば既に発表されているものには、自動車、冷蔵庫、洗濯機、ロボット、テレビ、ランプなどがあります。そして今後もこのようなアレクサを搭載したデバイスは増えていくでしょう。

アレクサはIoT時代のプラットフォームになる?


このアレクサは、IoT時代の新たなプラットフォームになるのでは期待されているようです。ちょうどパソコンにおける「ウィンドウズ」、スマホにおける「アンドロイド」のようにです。そして新たなIoT時代におけるプラットフォームが「アレクサ」というわけですね。これからの時代はあらゆる電子機器、IoT製品にアレクサが搭載されて、音声を使ってコントロールできるようになるというわけです。ちょうど映画「アイアンマン」のジャービスのようなものですね。こらからはあなたは、「アレクサ、〜してくれ」と頼むことであらゆることを手伝ってくれるようになるのです。

これから音声コントロールの時代になる?


かつてパソコンを操作するためには、マウスとキーボードが必要でした。そしてスマートフォンの時代になると、操作方法はタッチディスプレイになります。そしてIoTの時代は、音声コントロールがデバイスを操作するための手段になるのです。そして、既にアレクサを搭載したデバイスが続々と開発されているそうです。

自動車メーカーのフォードは、自社の車にアレクサを搭載し、近くのレストランなどのマップ検索はもちろん、昨日のスポーツの結果、オーディオブックの再生、家のガレージを閉めたり電気を点ける、アマゾンで買い物、月までの距離を調べる…といったことが車を運転しながら可能になるようです。

LGの冷蔵庫にもアレクサが搭載される予定で、冷蔵庫から直接買い物をする、レシピを調べる、メモをとる、音楽をかけるといったことが可能になるようです。このように私たちはまるで家族や友人に「〜して」とお願いする感覚であらゆるデバイスをコントロールできるようになるのです。

最後に


これからは、私たちの身近にある、ありとあらゆる製品にアレクサが搭載されていくことになるでしょう。もっとも、音声コントロールというのは人間にとって、もっとも生理的な操作方法です。パソコンやスマホのキーボードによる入力は、タイプの仕方を覚えないと使うことができませんが、音声入力なら言語能力のある人ならば誰でも利用できます。アレクサはまさに小さなお子さんからお年寄りまで使えるユニバーサルなインターフェースなのです。スティーブ・ジョブズはiPhoneを作るときに、それまでのパソコンや携帯電話の常識であった物理的なボタンを全てなくして、5本の指で直感的に扱えるインターフェースを採用しました。そして今度は、アレクサが面倒なキーボードを廃止して音声による直感的なコントロールを普及させようとしているのです。これからますます便利になる、IoT時代の到来がとても楽しみですね。