アップルのARスマートグラスはどんな製品になる?

アップルが全く新しい製品を2017年中に発売する可能性が出てきました。その新製品は、AR技術を搭載したスマートグラスで、フランスの「カール・ツァイス (Carl Zeiss)」と共同開発でリリースする可能性があるとのことです。噂の出所は、ブロガーのロバート・スコーブル氏で、彼はカールツァイスの従業員から直接情報を得たと言っているそうです(参考: CENT Japan)。さらにCEOのティム・クック自身も、「ARには大きな可能性がある」と以前から度々発言していたことから、この噂には十分現実味のある話なのかもしれません。仮にこの情報が正しければ、アップルは自社初となるスマートグラスを発売することになります。それは一体どういうものになるのでしょうか。

アップルのスマートグラスはどんな製品になる?


上の動画は、カール・ツァイス社が2016年に発表したスマートレンズのプロトタイプです。一般的なスマートグラスのように、外側に何かが付いている「いかにも」なデザインではなく、一見しただけではスマートグラスだと分からないつくりになっています。この技術が実際にアップルのスマートグラスに採用されるかどうかはわかりませんが、参考にはなるかもしれませんね。

Microsoft HoloLensのようなインターフェースになる?


スマートグラスといえば、マイクロソフトが2016年に「Microsoft HoloLens」という製品を出して話題になりました。この製品は、メガネ越しに見える現実世界の上に、ARでアプリケーションなどを表示して、指や音声入力を使って操作するものです。これによって、ウェブブラウジングや動画の閲覧、ゲームなどを、あたかも目の前に存在しているかのように楽しむことができるというわけです。アップルのスマートグラスも、「Microsoft HoloLens」のように指を使って操作できるARデバイスになるかもしれませんね。

製品名はApple Glass?


Apple TV、Apple Music、Apple Watch、Apple Payなどのように、最近のアップルは製品名やサービスにApple〜と付ける傾向があります。この法則がスマートグラスにも適応されるなら、製品名は「Apple Glass」または「Apple AR」、「Apple HoloLens」などになる可能性があるといえます。

どこまで本気の製品なのか


気になるのが、このアップルのスマートグラスはどこまで本気で作ってくるのかということですよね。これは単にiPhoneに接続して楽しむだけの周辺機器デバイスなのか、それともOSを内臓して様々なアプリをインストールできる全く新しい主力製品なのかということです。もし後者ならば、アップルの今後を左右するとても重要な製品になりますし、2017年はアップルにとってかなり重要な年になります。Apple Glass(仮)は、iPod(2001)、iPhone(2007)、iPad(2010)、Apple Watch(2015)に次ぐ大型新製品となるでしょう。

最後に

アップルは紛れもなく、iPhoneとiPadの成功によって大きく成長した企業です。ただしその効力も徐々に弱まってきており、どちらの製品も売上が減少傾向にあります。今のアップルには、もう一度世界の人々を驚かせられるような「画期的な新製品」が求められているのです。2015年に発売されたApple Watchにその期待がかかっていましたが、残念ながら効果を上げることはできなかったようです。もし本当にアップルがAR機能を搭載したスマートグラスを発売するならば、おそらくこれがアップルが成長できる最後のチャンスになるでしょう。それができなければ、あとは少しずつ売上を落として萎んでいくことになります。

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