FacebookがSnowを欲しがっている理由とは?

アジアのスナップチャットクローンと呼ばれているネイバーの「Snow」ですが、すでに2016年にSNSの王者フェイスブック社が買収しようとして失敗しています。そんな「Snow」は16年の12月に1億ダウンロードを突破し、そのうち40〜50%のユーザーが利用し続けているそうです。「Snow」のメインユーザーは韓国、中国、日本などのアジア圏で、競合する「スナップチャット」は欧米を中心に人気を集めています。この背景には「スナップチャット」が中国でブロックされていることも関係しているようで、実際に「Snow」ユーザーの大半は中国人のようです。(参考記事: TechCrunch)

Snowはまだ成長する?


中国で「スナップチャット」が解禁されない限り、「Snow」はまだまだユーザー数を伸ばし続けるでしょう。そのためスナップチャットをライバル視するフェイスブックにとっては、Snowはぜひ手に入れておきたい駒の一つなのです。なぜならSnowを手に入れることで、アジア圏の膨大な数のユーザーを獲得できるからです。「WhatsApp」、「インスタグラム」、「オキュラス」など、数々の企業を買収して事業規模を拡大してきたフェイスブックにとって、Snowの買収はほんの安い買い物に過ぎないのかもしれませんね。

最後に


SNSの世界は非常に流行り廃りが激しいです。2013年頃に世界中でブレイクし、一斉を風靡した「Vine」も、そのたった3年後の2016年にサービスを終了してしまいました。そのため2016年に世界的に流行となったスナップチャットやSnowのような自撮りフィルターアプリが、2、3年後にはオワコンになっている可能性も少なくありません。それでもスナップチャットはもともと消えるメッセージアプリとして独自の人気を博し、その後自撮りフィルターのアイデアをSnowにパクられただけなので、またオリジナルの新しい戦略で勝負してこれる会社です。実際に新しく出したカメラ付きメガネの「スペクタクルズ」は人気を集めています。

一方のSnowは、たまたま盗んだものがヒットしただけなので、独創性は皆無です。今の自撮りフィルターブームの終焉とともに、Snowもオワコンになる可能性が高いです。流行の発信元である欧米の人気セレブ達がSnowを全く使っていないことが、すでに将来性を表しているのかもしれませんね。そのことを考えると、今のうちにフェイスブックに買収された方が身のためなのかもしれませんね。