フィアットからAndroid搭載車が発売!Waymoの狙いとは

イタリアの自動車メーカーである、フィアット・クライスラーは、アルファベット(グーグル親会社)傘下の自動運転を手がけるWaymo社との提携を進めていることを発表しました。さらに、フィアットクライスラーは、今後Waymo社のAndroid OSを搭載した車を発売するそうです。このAndroidは、グーグルのスマートフォン用OSであるAndroid 7.0をベースに開発されているそうで、車内のエアコンなどをOSで一括管理できるようにするようです。もちろんAndroid用のアプリが動作するので、車向きのナビアプリなどを自由にインストールして使えるようになるかもしれませんね。

Waymo社の狙いは?


ではWaymo社はなぜフィアット・クライスラーにAndroidを提供するのでしょうか。その狙いはおそらく、自動車走行のビッグデータを集めるためだと思います。グーグルはこれまで、自動運転技術開発のために、自社内でテストして走行実験を繰り返してきました。ところが、この方法ではいつまでたってもデータが集まらずにらちがあきません。そこでAndroidをあらゆる車に搭載させて、世界中から一気にデータをかき集めるという方法に切り替えたのだと思います。

テスラのやり方を倣った?


実際にこのやり方で成功しているのがテスラです。テスラは世界中を走っている自社の車全てからインターネット経由で走行ビッグデータを集め続けています。そのため、割と早い段階で自動運転技術を完成させることができました。さらに2015年10月以降に製造された全てのテスラ車には360°カメラとセンサーが搭載されており、さらに正確なデータを回収できるというわけです。つまりテスラの車は世界のユーザーが走れば走るほど、安全になるということです。Waymo社はこのやり方を倣ったようですね。

ホンダの車もAndroid車になる?


Waymo社との提携を発表した会社といえば、日本の「ホンダ」も話題になりましたよね。おそらく将来ホンダから発売される車には、Waymo製のAndroidが搭載されているでしょう。このように世界の自動車メーカーが続々とWaymoとの提携を発表していくことが予想されます。将来的には世界を走るほとんどの車がAndroid車になるかもしれません。

トヨタはWaymoとは組まない姿勢


日本一の自動車メーカーである「トヨタ」は、Waymoとは提携しない姿勢のようです。トヨタはシリコンバレーに自社の研究施設を構えていますし、国内でも「トヨタネクスト」なるオープンイノベーションプログラムを始めるそうです。果たしてWaymoと組まないこの姿勢が吉と出るか凶と出るのか楽しみですね。

最後に


現在だけで、自動車用OSの開発には大きく4社が参入していることになります。それはWaymo、テスラ、トヨタ、アップルです。アップルに関しては公然の秘密として自動車開発を行っているようですが、その実態は謎に包まれています。また、Waymo以外のテスラ、トヨタ、アップルは、おそらく自社製品にのみOSを供給するハード・ソフト一体の開発を行うようです。果たしてWaymoはスマートフォン同様にAndroidで自動車OSのトップを取ることができるのでしょうか。今後の展開に期待ですね。