今後ラズベリーパイは大化けする!? グーグルの協力に注目

皆さんは「ラズベリーパイ」というものをご存知でしょうか。もちろん食べ物のことではなく、簡単に言うとコンピュータ組み立てキットのようなものです。ラズベリーパイ(Raspberry Pi)はイギリスの非営利団体が販売するもので、既に世界で1,000万台以上を販売しています。ラズベリーパイは3千円程度から購入可能で、コンピュータに必要なCPUやRAM、USBなどを初めから搭載しているので、後はOSをインストールして、好きなようにプログラミングしてカスタマイズできるのです。まさに自分だけのオリジナルのコンピュータを作れるとうわけですね。

そんなラズベリーパイにはグーグルも注目しているみたいで、グーグルはユーザーにアンケートをとって、ラズベリーパイ向けの開発ツールの充実を進めているようです(参考: TechCrunch Japan)。そしてグーグルのOSであるアンドロイドをラズベリーパイで公式に動かせるように取り組んでいる兆候があるとのこと。これまでも非公式にはアンドロイドのインストールができましたが、これによってラズベリーパイでより安定したアンドロイドの利用が可能になりそうです。すでに世界で10億台以上も普及しているアンドロイドが利用できようになれば、ユーザーの制作の幅も格段に増えそうです。

学習向けツールから高度な開発キットへ進化?


今後グーグルのサポートが進んでいけば、おそらくラズベリーパイは大化けする可能性があります。今はCPU性能も低く、ただの学習向けのオモチャかも知れませんが、今後高性能化されたプロ向けのラズベリーパイが登場すれば一気に大化けするかもしれません。特にグーグルの持つAIやディープラーニングの技術に注目が集まっていて、これがラズベリーパイに解放されれば、世界中の天才たちがそれを駆使して、とんでもないマシンを続々と生み出していくのではないでしょうか。そしてかつてのスティーブ・ウォズニアックやビル・ゲイツのように、今まで誰も見たことのないとんでもないモノを作ってしまうかもしれません。まさにラズベリーパイには驚異的なポテンシャルがあるわけです。

最後に


もはやテクノロジーの研究は大企業のラボで限定的に行われているものではありません。世界中の人々に開発ツールが公開され、誰でもアクセスして利用できるオープンなものになりつつあるのです。かつてアップルが画期的なパーソナルコンピュータを生み出したように、これからは世界のどこかで全く新しいパーソナルAI、パーソナルIoTが産声を上げていくことになるかもしれません。そしてラズベリーパイはその現象を後押ししていくことになるかもしれませんね。