テクノロジーの進歩により、将来は人と接する仕事が減っていくのか

テクノロジーの進歩によって、あらゆる職業に無人化の波が押し寄せています。古いものでは、ICカードの導入で駅改札から人がいなくなりましたし、ETCの導入で高速インターチェンジの人も減りました。最近も「GU」には画期的な無人レジが導入されていますし、「アマゾンGO」に至っては店舗からレジそのものを無くそうとしています。「変なホテル」では受付も何もかもが無人です。このように、これまで人と接することで行ってきたあらゆる仕事が無人になりつつあるのです。

安く提供するためには、まず人件費を削ること


なぜこのような無人化の流れがきているかというと、モノやサービスをより安く提供するためです。より安く提供するためには、まず人件費を削ることが必要です。機械を導入すれば、今まで人間に支払っていた人件費を丸々カットすることができます。そうやって浮いた分だけ値段を安くすることができますし、会社の利益を増やすことができます。そのため、安さが求められている飲食チェーン店や、小売業、宿泊業などにおいては、今後は他業種よりも無人化が進むことが予想されます。

2極化が進む?


では全ての飲食店やホテルなどから人がいなくなるかといえば、そうではありません。おそらく9割ほどは無人化されて、1割には人が残ると思います。その9割とは、もちろん安さを求める庶民向けのサービスのことです。飲食チェーン店やビジネスホテルなどの、安ければ安いほどいいとされている分野ではおそらく人がいなくなります。逆に人が最後まで人がいなくならない残りの1割は、高級志向のサービスです。おそらく超高級ホテルや旅館、レストランには最後まで人が残ります。言い方を変えると、人がもてなしてくれるサービスは超高級なものに限定されるということです。

最後に


経済のグローバル化が進み、企業はより人件費を下げるために途上国の人間に薄給で働かせたり、国内でも低賃金のアルバイトや派遣社員に重労働を押し付けるというブラック企業問題がいわば現代の社会問題となっていました。これからはそういった途上国労働者やアルバイト・派遣社員などが無人化されていきます。なのでおそらくあと数年〜数十年でブラック企業は数を減らしていくかもしれません。しかし今度は仕事がなくなるという新たな問題が出てくるでしょう。アルバイトも、コンビニのレジ打や居酒屋店員のような単純なものがなくなっていくことが予想されます。今まで誰でも簡単に就くことができた人と接する仕事がなくなっていくのです。