オーストリアでヒトラーの目撃情報が相次ぐ。リアルに帰ってきたのか

オーストリアにあるブラウナウという町、そこはあの世紀の独裁者生誕の地として知られています。奇しくもこの地域において最近、あの「アドルフ・ヒトラー」によく似た人物が目撃されているというのです。その男はヒトラーそっくりの髪型、ヒゲ、そしてナチスの軍服に身を包んでおり、本屋で第二次世界大戦関連の雑誌を立ち読みしていたとのことです(参考: ロイター)。

というニュースを聞くと、どうしてもあの映画を思い出してしまいますよね、そう日本で2016年に公開された「帰ってきたヒトラー」です。この映画では、ヒトラーが現代にタイムスリップして人々を扇動していくという内容でした。映画の中のヒトラーも、あたかもこのニュースのように、街をうろついて現代の情勢を探っていました。

映画を見た人のイタズラ?


もちろん本当にヒトラーがタイムスリップして帰ってきたのなら興味深いですが、実際は映画を見て触発された誰かがふざげてやっているのでしょうか。映画の中では現代人はヒトラーの恐ろしさをすっかり忘れてしまっていて、あろうことか再びドイツ国民は熱弁を振るう彼を支持するようになっていました。もちろんオーストリアではナチスやヒトラーを真似る行為は犯罪です。ふざけてやっているのならいますぐやめたほうがいいですね。

生家を巡る反対運動?


オーストリアにあるヒトラーの生まれた家を巡って、持ち主と政府の間でトラブルが起きているようです(参考: JIJI.com)。事の発端は2016年12月に元家主の女性が持っていたヒトラーの生家を、政府が強制的に没収したことです。ヒトラーの生家は1970年頃から家主が政府に賃貸している状態でしたが、2011年頃から両者の関係が悪化し、遂に政府は強行手段に出たようです。これを受けて元家主は2017年の1月に家を返すように提訴の手続きを行いました。この騒動に乗じてネオナチや熱狂的なヒトラー信者がコスプレをしてうろついているのかもしれませんね。

最後に


2月13日にヒトラーの格好をしていた25歳の男がオーストリアで逮捕されたそうです(参考: BBC)。彼は自らを「ハラルド・ヒトラー」と名乗っていたとのこと。どうやら、ヒトラーが本当に帰ってきたわけではなかったようですね。年は25歳と若く、写真を見て分かる通り、それほどヒトラーに似ていません。彼の動機はいったい何だったのでしょうか、ただの熱心なヒトラーファンなのでしょうか。それとも、実は現代にタイムスリップした本物のヒトラーは今もどこかに隠れていて、彼はただの影武者として捕まったのかもしれませんね。真相が気になるところです。