もはや高級ブランド?新型iPhoneは10万円超えか

アップル製品はその完成度の高さから世界中のファンに愛されています。ところが、ここ数年はアップル製品の価格が徐々に高くなっているような気がしますよね。そんな中、次世代iPhoneと噂されているiPhone8(またはiPhone X)の価格が、なんと「1,000ドルを超えるのでは」ということで話題を呼んでいるようです(参考: TechCrunch Japan)。もしこの噂が現実になれば、為替にもよりますが、次世代iPhoneの価格はおよそ10万円以上になることになります。スペックがそれなりに高いファーウェイの最新スマホが2万円台から売られていることを考えると、これはとても高額です。初代iPhoneが発表されたとき、ジョブズが「$499で買える!」と言っていた時代が懐かしいですね。

なんでこんなに高くなるの?


これはあくまで噂の範疇ですが、新型iPhoneは従来の4.7インチ、5.5インチモデルに加えて、それより上の最上位モデルを追加するかもしれないとのことです。この最上位モデルには、OLEDディスプレイが搭載されてRAMも増え、ディスプレイは5.7インチになるかもしれないとのことです。OLEDディスプレイは液晶よりも目のダメージが少ないという話もあってぜひ期待したいのですが、当然液晶よりも原価が高くつきます。これが原因で値段が高くなるのでは?という見立てです。もちろんコストパフォーマンスの面から見ると、この最上位モデルはハズレかもしれません。OLEDディスプレイの製造コストは2〜3年もすればグッと下がるはずなので、今焦って飛びつくのは利口ではないかもしれないのです。

アップルは高級ブランドを目指している?


新型iPhoneが10万円を超える背景には、原価の上昇の他に、「ブランド料」が大きな原因となっているのではないでしょうか。ロレックスやプラダといった高級ブランドメーカーは、製品の原価率が1/4以下でほとんどが広告費などに充てられています。もしかしたらアップルもその路線を目指しているのかもしれません。実際にApple Watchが発売になったときには、100万円を超える18金のEditionモデルを発売しました(1年で消えましたが)。従来通り、4.7インチと5.5インチモデルは一般ユーザーに買ってもらって、新しく発売になる「高級路線」のiPhoneは富裕層や高所得者、または熱烈なアップルファン(信者?)を狙おうということなのかもしれませんね。もちろん高級路線で儲かった分は広告費にガンガン投資していくのでしょう。

最後に


アップルがどんどん製品の値段を上げていくという戦略は、必ずしも間違いではないと思います。ファーウェイやオッポなどの低価格で高品質なスマホが続々と登場する中で、アップルはそれらのメーカーに「価格」で勝つことはできません。そのため、アップルがスマホ市場で生き残るためには価格以外の訴求要素で勝負せざるを得ないのです。いたずらに価格を抑えて大衆に迎合していくのではなく、ファーウェイを買わないようなリッチなユーザーをあえて狙っていく必要があるのです。このようなブランド戦略が、コンピュータ機器の世界においても通じるかどうか分かりません。コンピュータの世界ではスペックの高いマシンがより良いとされています。2万円台のファーウェイとさほどスペックの変わらない高額なiPhoneをあえて買う人がどれだけいるのか、これはある意味大きな経済実験なのかもしれません。