ドローンと車の融合!? エアバスのコンセプトカーがすごい!

ヨーロッパの航空機メーカーである「エアバス (Airbus)」は、ジュネーブ・モーターショウにて全く新しい陸空両用の車のコンセプトを発表しました(参考: TechCrunch Japan)。このコンセプトカーはイタリアの「イタルデザイン (Italdesign)」と共同開発されたものです。陸路は車のようにタイヤで走行し、空路はドローンのようなプロペラで飛行するのが特徴的で、操縦は完全に自動運転になっているようです。

エアバスとは?

「エアバス(Airbus)」とは、フランスに本社を置く航空機メーカーです。1970年にヨーロッパの4カ国から合同設立されました。今ではアメリカのボーイング社と並ぶ巨大航空機メーカーとして世界の飛行機を手がけています。

エアバスの新たなコンセプトカー

今回新たに発表されたエアバスのコンセプトカーは、「ポップ・アップ・システム (Pop.Up System)」と呼ばれ、これまでの自動車の常識を覆すものになっています。制作されたイメージビデオによると、ユーザーはエアバスの車をハイヤーし、乗車します。すると、顔認識機能によって自動的にあなたが誰であるかを判別し、気分やストレスの度合いまで測ってくれます。車は自動運転で離陸ポートまで移動し、そのまま乗り降りすることなく、タイヤ部分の離脱とプロペラ部分の装着を行い、離陸します。ドローンのようなプロペラで飛行しながら、空中も自動運転で目的地まで飛んでいきます。この陸路と空路のルート設定は、事前にアプリを通して行っておくようです(動画では未来のタブレットやスマートグラスのようなものを用いていました)。このようにして陸と空をうまく使い分けることで、渋滞の緩和に繋がるというコンセプトのようです。

これが未来の交通手段?


このコンセプトが実現可能かどうかと聞かれれば「無理っぽいな」とつい思ってしまいますが、エアバスは既に実用化に向けて動いているようです。もしこのポップ・アップ・システムが実用すれば、紛れもなく交通機関に革命が起こるでしょう。車でも飛行機でもないこの物体は、私たちが車を所有することも、公共交通機関を利用することも終わらせるのかもしれません。利用に必要なのはアプリ1つだけで、後は必要なときにハイヤーし、目的地までこの物体に連れて行ってもらえばいいのです。都会では既に「車がいらない」と言われていますが、次は「電車やバスもいらない」と言われるようになるのかもしれませんね。

最後に


「空飛ぶ車 (フライングカー)」の構想は、UberやEhangなどのメーカーが続々と開発に着手しています。どれだけ実現可能なのかは定かではありませんが、ひょっとしたら2020年代にはフライングカーのブームがやってくるのかもしれませんね。かつて2000年代後半に開発が始まった「電気自動車 (EV)」も、最近になってようやく普及が始まりました。このように新しい交通手段が定着するまでには、少なくとも10年以上の月日かかることを覚悟しておいた方がいいのかもしれません。スマホの登場は1人1台コンピュータを所持することを可能にし、次は自動運転やAIが人々の暮らしを大きく変えていくことになるのでしょう。テクノロジーの進化はまだ始まったばかりなのかもしれませんね。