これがアップルのスマートホーム!ビデオを見よう

アップルは新しい宣伝ビデオである「Welcome Home」をウェブ上で公開しました。この動画では、アップルの「HomeKit」の機能を用いたスマートホームで暮らすある女性の1日を描いています。「HomeKit」を使えば、あらゆるIoT家電をiPhoneやiPadを通してコントロールすることが可能になります。

これがスマートホーム時代!?

まずは上の動画をご覧ください。これぞアップルのHomeKitで実現できる「スマートホーム」です。カーテンを開ける、明かりをつける、コーヒーをいれる、そんなルーティンワークはもうあなたの仕事ではありません。かつて映画バック・トゥ・ザ・フューチャーで夢見たように、機械が自動で家のあれこれをやってくれるのです。

このビデオは盛りすぎ?


アップルといえば宣伝ビデオを盛ることで有名です。「Siri」が初めて搭載された時のiPhone4Sを思い出してください。ビデオの中の「Siri」はとてつもなくスマートで、今のアレクサも余裕で超えるレベルでした。ところが実際にSiriを使ってみると、あまりのおバカさに落胆した人も多かったようです。このようにアップルは宣伝ビデオを盛る傾向があります。もちろん私はアップルのそんなところも嫌いではありませんが、こういうビデオを見るときは4割減くらいのクオリティを想像しておいた方がよさそうです(笑)。

実際はどこまで可能?


ではこのビデオ内で実行されている内容はどこまで現実的なのか見ていきましょう。まずは「アラーム機能」ですが、これは可能ですね。次に、ハンズフリーで「Siriにおはよう」ですが、これはiPhone6S以降なら可能です。

Siriに「おはよう」と言うと、HomeKitの「Good Morning (おはよう)」機能が発動し、明かりのオン、ブラインドのオープンが行われます。HomeKitに対応した照明製品は、PhilipsのHueなどで、ブラインドはSerenaの製品が対応しています。

続いて「Breakfast Time (朝食の時間)」でコンセントの電源をオンにしてコーヒーメーカーのスイッチを稼働させます。対応のコンセントはElgatoの「Eve Enerygy」などです。また、iPhoneから空調の温度をマニュアルで調整することも可能です。対応しているのはHoneywellの「Lyric Round」などです。次に「Lock Up (鍵をかける)」で玄関に鍵をかけ、明かりを消し、ブランドを下ろしています。玄関のロックに対応した製品はAugustの「Smart Lock」などです。

帰宅すると「I’m Home (帰ったよ)」で、玄関の鍵を解除し、明かりをつけてブラインドを開けます。Apple TVを起動し、Siri Remoteで「It’s movie time (映画の時間)」と言うと、ブラインドを下ろします。そして「Lights Out (消灯)」で部屋の照明をオフにします。寝るときは「Good Night (おやすみ)」で完全消灯です。このように対応製品さえ揃えればビデオのような生活は実現できそうです。

対応製品の追加が待たれる


現状のアップルHomeKitの欠点は、対応製品がとても少ないということです。上の動画に登場する製品のほとんどは日本のストアには売られていません。ついでにアメリカのアップルオンラインストアを覗いてみましたが、あちらもラインナップはあまり多くありませんでした。このようにHomeKit対応機器はまだあまり出揃っていないようです。HomeKitは2015年のiOS9で対応したばかりなので、まだまだこれからなのかもしれませんね。今後の対応製品の追加に期待されます。

最後に

家庭用のIoT機器の市場は、これから成長が期待されています。家の中のあらゆるモノがインターネットに繋がり、スマホやアレクサのような音声コントロールデバイスから制御出来るようになっていくのかもしれません。これからは家の鍵をかけ忘れたかどうかを心配する必要もなくなりますし、空調や明かり、防犯カメラまでもスマホから管理できるようになるのでしょう。朝起きたらブラインドを開けるといった、私たち人間が当たり前のようにやってきたことが、これからは少しずつ自動化されてなくなっていくのかもしれませんね。