Uberの自動運転がサンフランシスコに戻ってきた!

Uberの自動運転といえば、2016年の12月にサンフランシスコで実験を始めたものの、初日から信号無視をするという失態を犯し(参考: GIZMODO)、カリフォルニア州から業務停止処分を受けてしまいました。その後Uberはアリゾナ州に場所を移して実験していたようですが、この度正式にカリフォルニア州での自動運転試験の許可が下りたようです。

認可の条件


3月8日に発表されたカリフォルニア自動車連盟の話によると、Uberの公道における自動運転試験を許可する条件は、プロトタイプの自動運転車が故障したときに備えて48人のバックアップドライバーを常駐させ、必ず運転座席に常に人を座らせること、とのことです(参考: AP)。今回の認可によって、Uberの自動運転技術を搭載した2台のVolvo SUVが公道を走ることが許可されています。また、当然ながら乗客を乗せる予定はすぐにはないとのことです。ちなみにUberはカリフォルニア州で26番目に自動運転試験の認可を受けた企業になるそうです。

問題児が戻ってくる?


Uberといえば、元従業員へのセクハラ・パワハラ問題や、CEOのドライバーへの暴言問題など、一連のブラック企業騒動に揺れている最中です。さらに当の自動運転技術も、元従業員がデータを盗んだとしてWaymo(グーグル)に訴えられているところです。そんなIT界の問題児が、自動運転車を引っさげて地元カリフォルニアに戻ってくるようです。果たしてUberは素晴らしい自動運転の実験成果を上げて汚名を返上するのか、それともまた交通違反を起こして全米から反感を買うことになるのか注目ですね。

最後に


Uberはこれまでも大胆な戦略でタクシー業界全体を変えてきました。そしておそらく次はドライバーの要らない「自動運転タクシー」の導入を目指しているのでしょう。無人化によって人件費をカットできれば、さらにUberの利益を拡大することができます。ただし、もしそうなれば世界中のUberドライバーたちから暴動が起こることは避けられないでしょう。ただでさえCEOの暴言問題でドライバーたちから非難轟々の状態です。ある日突然、「自動運転が完成したからドライバー全員解雇するわ」なんて言われたら、たまったものではないでしょうね。自動運転タクシーの導入には、技術的な問題の他にも乗り越えなければならないものが多そうです。