ドラマ「13の理由」は全ての人に見て欲しい!現代のイジメ問題を描写

今回は「13の理由 (Thirteen Reasons Why)」というドラマをご紹介します。

「13の理由」は同名の大ヒット小説を原作に、ネットフリックスがオリジナルシリーズとしてドラマ化したものです。

そのストーリーもさることながら、現代社会に訴えかける「テーマ性」や、ドラマ内の「リアルな描写」に世界中から非常に高い評価を得ているようです。

今回はそんな13の理由の魅力に迫ります。

「13の理由」とは


「13の理由 (Thirteen Reasons Why)」とは、2007年に出版されたジェイ・アッシャーによる同名の小説を元に、ネットフリックスがドラマ化したものです。製作には歌手で女優のセレーナ・ゴメスさんがエグゼクティブ・プロデューサーとして関わっています。本作は高校における「イジメ」を扱った作品です。イジメといっても、日本で流行ったライフのようなモップで戦う妄想フィクションファンタジーとは違い、サイバーブリング(ネットいじめ)や、暴行、嘲笑、嘘の噂の流布、尊厳を傷つける行為など、現代における複雑でリアルなイジメを描いたストーリーです。アメリカらしい暴力的で階層的ないじめから、日本人の得意な陰湿ないじめも登場します。この手のネガティブなテーマはメディア(特にアメリカの)では蓋をしてスルーされがちですが、「13の理由」では隠さずにきちんと描かれているため高い評価を得ているようです。

あらすじ


ハンナ・ベイカーはリバティ高校に通う17歳の女の子だった。ある日、彼女は自殺した。死後の彼女のロッカーには生徒たちからの手書きメッセージが寄せられ、表向きはハンナは人気者だったようにも見えるし、生徒たちは彼女の死を嘆いているようにも見えた。ところがハンナには表からは決して見えない秘密があった。彼女は生前に13本のカセットテープにその秘密を残していたのだ。このドラマは彼女が自殺に至った「13の理由」を追う物語である。

親に相談しない(できない)子どもたち


今の10〜20代の方なら共感できると思うのですが、私たちの世代のイジメはとても複雑で、インターネットすらなかった世代の親に相談しても理解できるものではなかったと思います。「13の理由」に登場する子どもたちも同じで、学校で犯罪行為が当たり前のように行われていても親に真実を語ることができず、平和な日常生活を演じ続けていました。「13の理由」はアメリカが舞台の作品ですが、日本人でも共感できる部分が多いはずです。日本人の自殺率は世界的に見ても高いですし、大人はもちろん10代の自殺も社会問題になっています。特にネットやスマホが普及した現代では、イジメの深刻さにも拍車がかかっているように思えます。「13の理由」の製作には、ハンナのような子どもを救う目的があるそうです。

後追いをしないように!

現在アメリカやカナダでは、このドラマの内容を巡って物議を醸しているようです。主人公ハンナのようにイジメに悩んでいる子どもたちが、このドラマに影響されて後追い自殺しないか危惧されているのです。ドラマ内ではハンナがどのようにして死んだのか、その方法がハッキリと描かれているため、真似をしようと思えば可能なのです。現在のところそのような事件は起きていないのですが、カナダの一部の学校では「13の理由」を話題にすることが禁止されているようです(参考: 海外ドラマNAVI)。もちろん製作スタッフは、そういったイジメや自殺を撲滅するために作ったものなので、自殺を助長するな意図はないはずです。

最後に

「13の理由」のエピソードは全13話で、シーズン1内で物語の謎は全て判明します。序盤は少しテンポが悪いですが、ハンナの謎が判明するにつれて徐々に引き込まれます。「13の理由」は社会問題を定義する作品ですが、一つのドラマ作品として見てもとてもおもしろい作品になっています。特に人物描写がとても良く出来ていて、おそらく登場人物の誰かにあなたは似ていると思います。今学生の10代の方はもちろん、20〜30代の若者も、子どもを持つ親の世代の人にも「13の理由」は見てもらいたい作品です。

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