アマゾンフレッシュが日本上陸!エリアは都市限定?

アマゾンの手がける生鮮食品の配達サービス「アマゾンフレッシュ」が4月21日より日本でもサービス開始することが明らかになりました(参考: 産経ニュース)。アマゾンフレッシュの利用には、プライム会員であることに加えて、月額500円の「Amazonフレッシュ」に登録する必要があるとのことです。対応エリアは、まずは東京の6区で開始するとのことです。

アマゾンフレッシュとは

「アマゾンフレッシュ」とは、2008年より米国で始まった生鮮食品の配達サービスです。現在は米国の18の地域と、2016年からはイギリスのロンドンでもサービスを開始しています。アマゾンフレッシュを用いることで、アマゾンと同様にオンラインで気軽に生鮮食品の購入ができるようになります。日本では注文から最短4時間で届けることが可能とされています。これまで鮮度が重要な生鮮食品はオンライン販売が難しいとされていましたが、アマゾンは本格的にこの分野に乗り込んでいく姿勢のようです。

エリアは都市限定?

2008年に開始し、サービスが先行するアメリカにおいても、いまだに都市エリアにしかサービスを提供できていません。おそらく日本においても、少なくとも数年は東京、大阪、横浜、神戸、名古屋などの都市エリアにしかサービスを提供できない可能性があります。アマゾンフレッシュのシステムは「プライムナウ」の配達網をベースにしているそうなので(参考: ネットショップ担当者フォーラム)、プライムナウに対応していない地域ではフレッシュも利用できないと考えた方がよさそうです。

この手のサービスは地方にこそ必要?

よく言われることかもしれませんが、この手の配達サービスは地方でこそ需要があるのではないでしょうか。公共交通の整備されていない地方では、スーパーへ行くのも車が必須です。ところが昨今の高齢化の進行によって、車に乗って買い物にいけない年寄りが地方に増えているのです。もちろん人口が少なく広範囲な地方というのはアマゾンにとってはコスパが悪いので対応しないのでしょう。これからの時代は都市はますます便利になり、地方は衰退の一途を辿るのでしょうか。

スーパーがなくなることはない

アマゾンが町の本屋を絶滅に追いやったとよく言われていますが、アマゾンフレッシュも同様に町のスーパーを絶滅へと追いやることになるのでしょうか。先行するアメリカの状態を見る限りでは、その可能性は低いと言えそうです。アマゾンフレッシュは対応するエリアが限定的なので、すでに町の隅々まで広がっているスーパーを駆逐できるほどの力はないようです。もちろんよりテクノロジーが進歩した数十年先にはどうなっているか分かりませんが、少なくともアマゾンフレッシュによって、今後数年以内にスーパーがなくなるということはなさそうです。

最後に

アマゾンはとても効率が良い会社で、このアマゾンフレッシュは既存の倉庫とプライムナウをベースに始めるサービスです。アマゾンの描くビジョンは、世界中に倉庫を作り、そこから世界中のあらゆるマーケットを独占することなのでしょう。現代においてもアマゾンの影響力は凄まじいものですが、おそらくこれから先はより支配が加速することが予想されます。アマゾンGOの開始は実店舗の買い物さえもアマゾンを利用させることが狙いです。いずれは日常に必要なあらゆるものはアマゾンを通して手に入れるようになるのかもしれません。今回のアマゾンフレッシュの開始は、そのほんのスタート地点なのかもしれませんね。