Android Payがnanacoに対応!Apple Payと真っ向対立か

セブン・カードサービスが提供する「nanaco」は、4月20日よりグーグルの「Android Pay」に対応したそうです(参考: IT media NEWS)。

Android Payはこれまで、楽天Edyのみにしか対応しておらず、順次サービス拡大するとアナウンスしていました。今回nanacoが対応したことで、Android Payで利用できる電子マネーは2社になりました。

Apple Payと真っ向対立の姿勢か

競合するアップルの「Apple Pay」は、iD、QUICKPay、Suicaの3種類の電子マネーをサポートしています。

対する「Android Pay」はEdy、nanacoをサポートしていて、どうやら両社は互いの領域を共有するつもりがないようです。

もちろん、Apple Payが今後Edy、nanacoをサポートする可能性もありますし、逆にAndroid PayがiD、QuickPay、Suicaに対応する可能性もあります。

もともと国内の一部Android端末は「オサイフケータイ」として、iD、QuickPay、Suicaに独自規格で対応しているものもあります。そのため、うまく使えば国内の電子マネーをAndroid端末1台で網羅することもすでに可能になっています。

そもそもAndroid Payは必要なのか

ここで、「そもそもAndroid Payは必要なのか」というシンプルな疑問が浮かびます。

Apple Payはアップルが「オサイフケータイ」の仕様を許可しないため、使わざるを得ないものですが、Androidにはもともとオサイフケータイの機能が搭載されているので、Android Payが必要ないとも言えるのです。

Android Payの強みは、クレジットカードを1枚登録しておけば、あらゆる電子マネーに共通して利用できて便利な点であると言われていますが、現在のところそのようなサービスには対応していません。

今回対応した「nanaco」も、nanacoモバイルアプリでは可能なクレジットチャージやポイント交換の機能はサポートしていません(参考: IT media NEWS)。そのため「ぶっちゃけ必要あるのか」という話なのです。

電子マネーは無人でこそ活躍する?

もちろん電子マネーの対応が増えるのはいいことです。レジの支払いが素早くなりますし、現金の利用が減れば店側の管理負担も減ります。

ところが、電子マネーの数があまりにも増えすぎているために、レジで電子マネーを使用するのがかえって面倒になるという問題もあります。小額の買い物の際にも、レジで口頭で「〜で」と伝えるのが面倒なのです。レジ係の人も、レジ機の大量のボタンの中から指定された電子マネーのボタンを探して押さなければいけません。

そのため、電子マネーは無人で稼働している駅の改札自動販売機マクドのセルフレジなどでこそ活躍するのではないでしょうか。今後もこのような無人の支払い機は増えていくと思うので、それにともなって電子マネーの利用も増えるのかもしれませんね。

最後に

日本は世界でも稀な現金大国と言われています。ところが、最近のフィンテックブームに乗っかって徐々に「電子マネーを使おう」という流れが広がりつつあるように感じます。

Android Payが必要なサービスかどうかは置いておいて、今回のように対応の数が増えれば電子マネーの利用のきっかけとなることは間違いありません。

現在も電子マネー対応スマホを持っていながらも、電子マネーの支払いはあまり使っていないという人も多いと思うので、まずはサポート体制を整えて話題を作り、「電子マネーを使おう」という流れを作り出すことが大切なのかもしれませんね。