もうMacはいらない? WindowsとiOSの時代になるのか
iOS11の登場によって、iPad ProがよりPC化することに期待されています。
これによって、今までMacBook Airが担ってきたカジュアルPCのポジションは、今後はiPad Proに持っていかれることが予想されます。また、ハイエンドPCの市場はもはやゲーミングPCが制圧していて、Macでは太刀打ちできません。
そう考えると、「もうMacは必要ない」という考え方もできます。果たして本当にもうMacはいらないのか、これからはWindowsとiOSの時代になるのか、今回は考えていきましょう。
ユーザー別コンピュータ市場の住み分け
まずは現在のコンピュータ市場における、ユーザーとデバイスの住み分けを整理してみましょう。
ブラウザや事務ソフト、イラストアプリなどの利用のために、使い勝手や利便性を求めるユーザーには、「iPad Pro」や「Surface Pro」がベストな選択になっています。
そして映像編集やCG、ゲームをやるための高いスペックや機能性を求めるユーザーは、MacBook ProやMac Proではなく、Windowsの「ゲーミングPC」を選ぶのがベストな選択です。
これまでiPad ProはSurface Proに遅れを取っている印象でしたが、iOS11から遂に本気を出し、数年でこの分野で圧倒的な差をつけると思われます。Surface Proは伝統的なWindowsのシステムが足かせになって、タブレット系への進化を阻んでいるようです。
一方で、MacBook ProやMac Proなどは、スペック面でゲーミングPCの足元にも及んでません(コスパも悪い)し、今後も追い越すことはないと思います。
つまりこれからのコンピュータは、コンシューマー向きの市場は「iPad Pro」、ハイエンド向きの市場は「ゲーミングPC」で最終的に決着するのではないでしょうか。
もうMacは進化しない?
「Macじゃないとできないこと」というのは、もはや無くなってきているように思えます。
スティーブ・ジョブズ時代は、MacはWindowsよりも高い安定性とスペック、そして何よりステータス感がありました。そのため、「Windowsなんてクソだ、Macを使え」という人も多かったと思います。
しかし、昨今のWindowsの進化と、CPU/GUPの高性能化によって、いつの間にかMacはWindowsに抜き去られ、後追いをするようになってしまいました。カフェでMacBook Airを使っている人たちは、ブラウザやSNS、ワードなどを使っているに過ぎないので、もはやその役割はiPhoneやiPad Proで代用できます。
さらに「Macはタッチディスプレイを絶対に採用しない」と、アップル自ら公言しているので、Macはこれ以上大きな進化を遂げることはなさそうです。期待された新しいタッチバーも使い勝手が悪くよく分からないものでしたし、もしかするとMacは迷走しているのかもしれません。
Macの資産はiOSへ引き継がれる?
このように、中途半端なコンピュータになっているのが今の「Mac」です。大人気を博したMacBook Airの利便性は、今はiPad Proが担っていますし、ハイエンド向きの市場はWindowsの圧勝です。そうなると、もうMacはいらないのかもしれません。
現在でもデザイン系の仕事をする人や、プログラマーやエンジニアの人にとってはMacは必要ですが、今後のiOSのアップデートによってそれも変わっていくかもしれません。iOS11の急進化ぶりを受けて、フォトショップのような高度な画像編集ソフトや、Xcodeのようなプログラミングソフトも、いずれiPad Pro向けにリリースされる日も近そうなのです。
このように、Macが30年以上かけて築いてきた資産は、今後iOSへ引き継がれていく可能性があります。ほんの数年後には、iPad ProでMacの機能を網羅できるようになっているかもしれませんね。
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最後に
ちなみにアップルは今Mac、iPad、iPhone、Watch、TV、Music(HomePod)の6つの製品を手がけています。実はこれはスティーブ・ジョブズが口を酸っぱくして言ってきた「5つの製品に集中しろ」というアップルの理念から外れています。
そのため、どれか1つがリストラされても良い頃なのです。アップルはiOSで急成長しました。そのため、アップルの未来はiOSにかかっていると言っても過言ではありません。そしてiOSを成長させることは、Macを衰退させることに繋がります。
Macがアップルの製品ラインナップから消え、コンピュータの世界はWindowsとiOSが支配するようになる日はそう遠くはないのかもしれませんね。