YouTubeが「HEVC」に対応すれば、あらゆる問題が解決する?

2018年3月22日
[最終更新日]2018年05月21日

YouTubeで配信されている4K動画には、「VP9 (ブイ・ピー・ナイン)」というコーデックが採用されています。

「VP9」は、グーグルが開発した独自の動画コーデックで、ロイヤリティフリーで使えるのが特徴なのですが、残念ながらYouTube以外では全く採用されていません

4K HDR対応の動画コーデックをめぐっては、MPEG陣営の提供する「HEVC (H.265)」をアップル、アマゾン、ネットフリックス、UHD  Blu-rayなどが採用し、事実上業界標準規格となりつつあります。

そんな「HEVC」の唯一の欠点は、MPEG陣営のHEVC Advanceにロイヤリティ(使用料)を支払わないといけないことだったのですが、2018年3月から、ネット配信とテレビ放送に限りこの使用料が廃止されるようです(参考: ストリーミングやTV放送で動画圧縮技術「HEVC」の特許使用料が廃止)。

そのため、YouTubeが「VP9」にこだわり、「HEVC」に対応しない理由はもうないのです。

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YouTubeがHEVCに対応すれば、あらゆる問題が解決する?

YouTubeが「VP9」にこだわり続けていることで、今さまざまな問題が起こっています。

2017年に発売された「Apple TV 4K」というメディアストリーミング端末は、その名の通り4K対応をウリにしているものの、なんとYouTubeの4K動画には対応していないのです。

その原因は、Apple TV 4KがVP9に対応していないためです。というよりも、アップル製品は全てVP9をサポートしていないため、iPhoneやiPad、Apple TVでYouTubeの4K動画を楽しむことはできないのです(MacはChromeで対応可)。

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これは、VP9に対応していないアップルが悪いのか、それとも業界標準規格であるHEVCを採用しないYouTube(グーグル)が悪いのでしょうか。

HEVCは汎用性が高く、ハードウェアデコードに対応するPCやデバイスも増えてきています。一方で、VP9はYouTube専用コーデックのため、ほとんどがソフトウェアデコードによって無理やり対応しています。

つまり、YouTubeがさっさとHEVC対応に舵を切れば、あらゆる問題が解決し、世界中のユーザーが幸せになれるのです。

最後に

今回は、『YouTubeがHEVCに対応すれば、あらゆる問題が解決する?』についてご紹介しました。

YouTubeは前世代のH.264には対応しているため(1080pまで)、今すぐにでも「HEVC」に対応することは造作もないはずです。

しかしながら、最近はHEVCやVP9よりさらに次世代のコーデックとなる「AV1 (エーブイ・ワン)」が注目を集めています。

「AV1」は、HEVCやVP9よりも高い圧縮率を誇り、さらに初めからロイヤリティフリーということで、ネットフリックスやアマゾン、グーグル、そしてアップルも支持を表明しています(参考:Appleも加わったオープンソース動画コーデック「AV1」は本当に業界スタンダードの座を奪えるのか?)。

「AV1」が実用化されるのはまだ先の話ですが、YouTubeがHEVC対応をすっ飛ばして、「AV1」の対応にシフトする可能性も高いのです。

グーグルがユーザーのことを考えているのであれば、YouTubeのHEVC対応を進めてほしいものです。

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