アップルが「アニメ映画」の製作に参入する!?その狙いとは

アップルは、アイルランドのアニメスタジオである「カートゥーン・サルーン」と協議を進め、長編アニメの製作に乗り出す可能性があると報じられています(参考: アップル、アニメ長編映画の権利取得に向け合意近い)。
アップルはこれまでも、Apple Music向けにテレビ番組の製作に力を入れていましたが、長編映画の製作は初となります。
このアニメ映画が、Apple Musicで見放題で配信されるのか、iTunes Storeでレンタル・販売で配信されるのか、はたまた劇場公開されるのかは不明ですが、アカデミー賞ノミネートの条件をクリアするために「劇場公開するのでは?」という憶測もあるようです。
最近はコンテンツ製作に力を入れ始めたアップルですが、長編アニメの映画を作る狙いは一体何なのでしょうか。
※追記: カートゥーン・サルーン制作の「Wolfwalkers」がApple TV+で配信されることが決まりました(参考: Wolfwalkers — Official Teaser | Apple TV+)。
アップルがアニメ映画の製作をする狙いとは?
今回、アップルが協議を進めているとされる「カートゥーン・サルーン」というスタジオは、美しい2Dアニメを制作することで知られ、これまでも「ブレンダンとケルズの秘密 (2004)」と「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた (2014)」などがアカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされるなど、大変実力のあるスタジオです。
また、2017年公開の映画「生きのびるために (The Breadwinner)」では、アンジェリーナ・ジョリーが製作総指揮をつとめ、社会派アニメとしても話題を呼びました。
この「カートゥーン・サルーン」のスタジオの特色を見ると、ピクサーやイルミネーション(ミニオンでおなじみの)のような子どもから大人まで幅広く楽しめる明るいエンターテイメントアニメとは毛色が違うように思われます。
そう考えると、アップルの狙いというのはApple Music向けに展開されているテレビ番組のような単なる自社コンテンツの拡充というよりかは、社会性のあるアニメ映画を作って、自社のブランドの向上や、企業としての立ち位置を示すことが目的ではないかと思われます。
もしかすると、アニメ映画の内容は、LGBTQを題材としたアニメや、人種の多様性を扱ったものになるかもしれません(アップルはPrideを応援しているのでLGBTQアニメは可能性がある)。
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最後に
今回は、『アップルが「アニメ映画」の製作に参入する!?その狙いとは』についてご紹介しました。
ともあれ、アップルがどのようなアニメ映画を作ってくるのか、とても楽しみなところはあります。
ただし、Apple Musicで配信されている「カープールカラオケ」や「プラネットオブジアップス」があまりヒットしていないところを見ると、アップル製作の映画もあまり成功しないかもしれません。
また、よく言われていることですが、最近はNetflixに続いてAmazonも自社の映像コンテンツの製作に力を入れていて、映画やドラマ、テレビ番組の製作は、IT企業たちが牛耳るようになってきています。
アップルも今後はより映像コンテンツの製作に力を入れて、NetflixやAmazonと肩を並べるようなメディア企業を目指していくのでしょうか。
今後もアップルの動向から目が離せませんね。