iTunes Store、Apple Music、Apple Books、App Storeの国内売上が年々増加!

日本で2005年に始まったiTunes Store、2008年に始まったApp Store、2013年に始まったiBooks(現Apple Books)、2015年に始まったApple Musicですが、これらの国内売り上げは2018年現在まで年々増加傾向にあるようです(参考: iTunes株式会社 5年で売上高3.7倍の成長を記録)。

日本法人であるiTunes株式会社が担当しているのは、国内iTunes Storeの音楽・映画ダウンロード配信、Apple Muiscの定額音楽ストリーミング配信、Apple Booksの電子書籍配信、そしてApp Storeのアプリ配信が含まれ、これらの総売上が2,400億円規模(CD市場、DVD販売市場それぞれを上回る)に達し、今後も増加することが見込まれています。

音楽配信に関しては、これまでは「日本では音楽配信は流行らない」との見方もありましたが、2018年3月リリースの米津玄師の曲がiTunes Storeなどで170万ダウンロードされるなど(参考: 米津玄師「Lemon」が“ダブル・ミリオン”突破、フィジカル&デジタル合算で200万セールス超え)、時代の転換期を迎え始めたようにも思えます。

果たして、これからiTunes Store、Apple Music、Apple Books、App Storeの国内売上は増加を続け、ユーザーの有料コンテンツ消費は拡大していくのでしょうか。

iTunes Store、Apple Music、Apple Books、App Storeの国内売上が年々増加

ハードウェア消費から有料コンテンツ消費へ?

これまでは、「デジタルコンテンツは無料が当たり前」などと言われていた時期もあって、音楽も映画も本も違法にアップロードされた無料のものを消費する時代が続いていたように思えます。

その代わりに、ユーザーはiPhoneやiPadなどを2年ほどの周期で買い換えるというハードウェア消費を繰り返して来ました。

2010〜2016年頃までは、iPhoneやiPadを買い換える度に劇的に性能が向上し、同時に出来ることも増えていったのですが、2017年頃からとうとう進化が限界点に到達し始めて「新しいiPhoneに買い換えても出来ることが今までと変わらない」というところまで来てしまいました。

それに加えて、iPhone自体の価格も年々高騰を続けていることも相まって、10万円で新しいiPhoneに買い換えるよりもiTunes StoreやApp Storeで10万円分のコンテンツを買った方が幸せになれるという具合に、有料コンテンツ消費にユーザーの関心は移り始めたように思えます。

この背景には、ソーシャルゲームの流行に加えて、違法音楽・動画アップロードの取り締まりや罰則の強化、有名な違法アニメ・漫画サイトの閉鎖、また、ちまちま違法ダウンロードするよりも新しく登場した定額聞き放題サービスの方が便利といった時代の変化もあるように思えます。

あとはシンプルに米津玄師のようなお金を払ってでも聞きたいと思わせるアーティストが登場したことも、音楽のコンテンツ消費を増加させたことに関係しているかもしれません。

ソシャゲ課金慣れした子どもたちは音楽、映画、本にも向かっていく?

最近は、「今どきの子どもに喜ばれるプレゼントはコンビニのiTunesカードである」といった話もちょくちょく耳にするようになりました。

主に小学生の頃はソーシャルゲームに対する課金が多いと思うのですが、これがだんだんと中学・高校・大学へ上がっていくにつれて、音楽や映画、本(漫画)などの有料コンテンツに対しても課金するようになっていくものと思われます。

iPhoneやiPadでデジタルコンテンツを購入する方法は、小さい頃からソシャゲ課金を通じてマスターしているので、当たり前のように受け入れられているのかもしれません。

このように、今の子どもたちにとっては、デジタル課金というのはとても身近な存在となっているようです。

コンビニの売れ筋商品もiTunesカード?

実際に国内のコンテンツ消費が増えていることを如実に表しているのは、コンビニのiTunesカード販売コーナーの拡大ではないでしょうか。

コンビニにおけるiTunesカードの売れ行きはとても好調で、最近売れなくなっている雑誌コーナーを縮小してiTunesカードを置きたいというのがコンビニオーナーの本音のようです(参考: コンビニから消えゆく雑誌コーナー その理由は?)。

もちろん、増えているのはiTunesカードだけでなく、Google Playカードや、Amazonギフトカードなどの各種プリペイドカードも販売を伸ばしているようです。

以上のことからも、やはり今後はスマホやタブレット、スマートテレビなどを通した有料コンテンツ消費がより拡大していくことになりそうです。

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Apple(アップル)

最後に

今回は、『iTunes Store、Apple Music、Apple Books、App Storeの国内売上が年々増加!』についてご紹介しました。

このように、今後もiTunes Store、Apple Music、Apple Books、App Storeを通じた音楽・映画・本・アプリなどの有料コンテンツ消費は増加していくことが見込まれます。

実はこれらのコンテンツというのは、00〜10年代の現代にかけてCDが売れない、DVDが売れない、本が売れないなどと嘆いていたそれぞれの業界が復活するチャンスになるかもしれないのです。

またApp Store課金を使えば、最近流行りのNetflix、Amazon Prime Video、Hulu、DAZNなどの定額動画配信サービスも利用できるようになるので、今後はこの分野の成長も見込まれています。

コンテンツ産業はしばらく冬の時代を迎えていましたが、これから2020年代にかけて復活していくのかもしれませんね。