iPadがQiに対応しない3つの理由!大きい、遅いでメリットがない?

無線充電規格の「Qi (チー)」と言えば、2018年のiPhone 8、iPhone Xで採用されたことで注目度が高くなりました。

「Qi」の良いところは、OSや機種に関係なく、基本的にQi規格に対応していれば1つの充電器でさまざまなスマホを充電できる互換性があることです。

そんな便利な「Qi」なのですが、2019年2月現在のところiPadには対応していません

「iPadは今後Qiに対応するの?」と気になっている方も多いかもしれませんが、結論としてはiPadがQiに対応することはないと思います。

そんなわけで今回は、「iPadがQiに対応しない3つの理由」について見ていきましょう。

iPadがQiに対応しない3つの理由

理由1. 本体サイズが大きすぎる

1つ目のiPadがQiに対応しない理由は、「本体サイズが大きすぎる」です。

iPadのディスプレイは、主流のものが9.7インチ、上位モデルのiPad Proは11〜12.9インチと画面サイズはもちろん本体サイズが大きいです(横幅は16〜21cm程度)。

一方でQiの充電器というのは、5〜6インチ程度のスマホ(横幅7cm程度)での利用を想定されているため、横幅が7〜10cm程度のQi充電器が主流です。

つまり仮にiPadがQiに対応したとしても、既存のQi充電器に乗せても大幅にはみ出してしまってうまく充電できない可能性が高いのです(そもそも乗っからない?)。

そして、iPad用のQi充電器を作るとなると、最低でも横幅20cm程度のビッグサイズが必要になってきます。

そんな大きなQi充電器を机の上に置いておくのは邪魔でしかないと思います。

このように、iPadの本体サイズが大き過ぎることが、iPadがQi対応しない理由の1つかもしれません。

理由2. 充電速度が遅すぎる

2つ目のiPadがQiに対応しない理由は、「充電速度が遅すぎる」です。

ワイヤレス充電である「Qi」の充電速度は、一般的には有線ケーブル接続による充電と比べると遅いです。

とは言っても、バッテリー容量が2,000〜3,000mAh程度のスマホの充電であれば3〜4時間程度でフル充電が終わるようなので十分に実用可能な範囲です。

しかしながら、iPadの場合はバッテリー容量が8,000〜10,000mAhと大容量になってくるので、これをQiで充電するとなると10〜14時間程度はかかってしまう計算になります。

さすがにフル充電まで半日近くも待つのは遅すぎるので実用的ではないのです。

特に、iPad Pro 12.9インチくらいになるとバッテリー容量も10,000mAh近くになるので、有線のUSB-C接続によるPD対応の急速充電が必要になるレベルになってきます。

このように、Qiの充電速度が遅すぎることがiPadがQi対応しない理由の1つかもしれません。

理由3. 現状はQiに対応するメリットがない

3つ目のiPadがQiに対応しない理由は、「現状はQiに対応するメリットがない」です。

逆にiPadがQiに対応することで、何かメリットがあるのかと考えると、やはりないという結論になります(現状では)。

本体サイズが大きすぎる問題は、テーブル全体にQi充電コイルを埋め込むことで対応できたとしても、肝心の充電速度が遅すぎるのであんまり意味がないのです。

もしも今後Qi技術がアップデートされて、20W程度の高速充電が可能になれば、また話は変わってくるかもしれません。

そうなるとすると、Apple Watchのような小型の充電器をマグネットでくっ付けるタイプの充電器となる可能性も高そうですね。

このように、現状ではQiに対応するメリットがないことが、iPadがQi対応しない理由かもしれません。

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最後に

今回は、『iPadがQiに対応しない3つの理由!大きい、遅いでメリットがない?』についてご紹介しました。

このように、iPadの本体サイズが大き過ぎることと、Qiの充電速度が遅いことが原因となって、現状ではiPadがQiに対応するメリットはないと言えそうです。

おそらく、将来的にはQiの技術も進化して、Apple Watchの充電器のような小さなマグネットをカチャッと装着するだけでiPadを充電できるようになる路線はあり得そうです。

それまでの間は、iPadはUSB-CやLightningケーブルを接続して充電するのが現実的な方法となりそうです。

iPadがいつかワイヤレス充電に対応する未来がやってくればいいですね。