Apple Musicが米でSpotify超え!結局GAFAに勝てないの?

アップルの定額音楽配信サービスの「Apple Music」が、アメリカでSpotifyの有料会員数を上回ったようです(参考: 「Apple Music」、米国の有料会員数でSpotify超え)。

いわゆる音楽ストリーミングの分野では、スウェーデンのSpotifyが2008年からサービスを展開して世界シェアを独占していましたが、2015年に開始した後発のApple Musicにわずか4年で追いつかれてしまったようです(アメリカでは)。

しかしながら、世界のユーザー数を見るとSpotifyの有料会員数は8,700万人、Apple Musicは5,000万人と、まだまだ差が開いているようです(参考: Spotify、MAUが2億人突破。2018年Q4で利用者900万人増加Apple、iPhone伸び悩み減収減益 サービスのグロスマージンが63%)。

とは言っても、Apple Musicの有料会員数は2018〜19年の間に約1,000万人増加したので(参考: Apple Music、有料会員数が4000万人突破!サービス開始から3年足らず、Spotifyを猛追)、このペースでいけばいずれは世界ユーザー数でもApple MusicがSpotifyを抜く可能性はあります。

Apple Musicが米でSpotify超え

アメリカでのApple Musicの有料会員数は、2019年2月時点で2,900万人を突破し、Spotifyの2,600万人を上回りました(参考: 米国のApple Music有料会員数、Spotifyを上回る。毎月2.6%~3%の増加)。

アメリカにおけるApple Musicの19年1月の増加率は約3%、Spotifyは約2%と、すでに音楽ストリーミングのトレンドはApple Musicにあるようです。

ここまでApple Musicが急成長できた理由は、やはりiPod + iTunes時代に培った財産が残っていたことが大きいためと思われます。

Apple Musicに加入すれば、ユーザーはパソコンのiTunesライブラリに入っている全曲をApple Musicライブラリに移行させることができます。

2000年代はアメリカを始め世界でiPodが大流行したので、これまで溜め込んでいたお気に入りの何万曲をそのまま引き継げるApple Musicにシェアを奪われたのかもしれません。

結局GAFAに勝てないの?

SpotifyもApple Musicも、配信されている曲数はほぼ同じで差がありませんし、月額料金も同じです。

そうなると、より使い勝手の良い方をユーザーは選択することになります。

Apple Musicは、iPhoneを使っているユーザーならプリインストールされていますし、Apple IDの決済を使って簡単に登録することができます。

一方でSpotifyは、App Storeから探してきてダウンロードし、アカウントを作成するという手間が発生して面倒なのです。

さらに言えば、SpotifyのアプリはApp Storeを経由しないとiPhoneで配布できないので、必然的にSpotify側の方が立場が弱くなります

その結果、Spotifyはアップルに会員費から30%(あるいは15%)を手数料として支払わなければならなかったりと、なにかと不利に状況になってしまうのです。

そんな背景から、Spotifyとアップルの関係はあまり良くないことになり、かなり揉めているようです(参考: アップル、Spotifyの「誤解を招く」主張に反論–「App Store」での扱いめぐり対立)。

アップルがその気になれば、いつでもApp StoreからSpotifyのアプリを削除できるので、結局のところプラットフォームを支配しているGAFAには勝てないのかもしれません。

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最後に

今回は、『Apple Musicが米でSpotify超え!結局GAFAに勝てないの?』についてご紹介しました。

このように、Apple MusicはアメリカではSpotifyの有料ユーザー数を上回って、いずれは世界でも超える可能性があります。

そして、結局のところは、どのサービスもプラットフォームを占めていて資金も潤沢なGAFAには勝てないのかもしれません。

Spotifyはスウェーデンのベンチャー企業として音楽ストリーミングの分野で急成長してきましたが、現在はアップル、アマゾン、グーグルも音楽ストリーミングに本格的に参入していて今後も競争は激化していきそうです。

また、Netflixもビデオストリーミングの分野で圧倒的シェアを獲得してきましたが、今後はアマゾン、アップルの猛追が始まることになります。

果たして、今後Spotifyはどうなっていくのか、GAFAの影響力はどうなっていくのか目が離せませんね。