地デジの画質が悪い・汚い4つの理由!4K対応はまだ先?

今回は、「地デジの画質が悪い・汚い4つの理由」についてご紹介します。

最近は4Kテレビの価格も下がってきたので、HDテレビから4Kテレビへ買い換えたという人も多いのではないでしょうか。

そんな中、4Kテレビに買い換えて画面サイズが大きくなった結果、あることに気がつくと思います。

それは、「地デジの画質が悪い、汚い」ということです。

動画配信サービスのAmazon Prime VideoやNetflixなどは綺麗に表示されるのに、なぜか地デジに切り替えると荒っぽく見えてしまうことがあると思います。

そこで今回は、地デジの画質が悪い・汚い理由について見ていきましょう。

地デジの画質が悪い・汚い4つの理由

地デジの画質が悪い・汚い理由1. MPEG-2コーデック

1つ目の地デジの画質が悪い・汚い理由は、「MPEG-2コーデック」です。

地デジの放送には、「MPEG-2 (エムペグツー)」という動画圧縮コーデックが使われています。

この「MPEG-2」は、1995年に登場したもので、DVDに採用されているものと同じになります。

現在は、「H.264 (エイチにろくよん)」や「HEVC (エイチイーブイシー)」などの新しいコーデックが主流で、MPEG-2はほとんど使われていない終わった技術となっています。

MPEG-2の圧縮効率を見ると、「H.264」との比較でおよそ1/2の圧縮率、「HEVC」との比較でおよそ1/4の圧縮率となっています。

つまり、同じ画質でエンコードするためには、MPEG-2はH.264の2倍のファイルサイズ、HEVCの4倍のファイルサイズになってしまうほど圧縮効率が悪いのです。

このように、MPEG-2はとても圧縮効率の悪いコーデックのため、地デジはビットレート不足でブロックノイズやモスキートノイズなどが出やすくなっています。

地デジが始まる時にせめてH.264コーデックが採用されていれば、もっと画質はまともになっていたと思われます。

地デジの画質が悪い・汚い理由2. インターレース

2つ目の地デジの画質が悪い・汚い理由は、「インターレース」です。

地デジには、「インターレース」という動画の描画方式が採用されています。

このインターレースは、データ量を増やさずにフレーム数を増やすために、1枚の画像で2fps分を描画する飛び越しとも呼ばれるものです(60fpsなら30コマ)。

インターレース方式は、映像技術が発展していなかったモノクロテレビの時代から使われていたものです。

現在は、プログレッシブという1枚の画像で1fpsを描画する方式(60fpsなら60コマ)が主流になっていて、インターレースのようなアナログな技術は使われていません。

地デジは60fpsで放送されていますが、実際は60iというインターレース方式となっています。

そのため、地デジは30fps分のデータ量で60fpsに見せかけているのです。

そしてインターレース方式の最大のデメリットは、画質が劣化してしまうことです。

インターレースは1コマで2fpsを描画するため、理論的には画質は半分に劣化しますが、実際の見た目としてはチラついて見えることがあります。

地デジが始まる時にプログレッシブ方式が採用されていれば、もっと画質はまともになっていたと思われます。

地デジの画質が悪い・汚い理由3. 解像度が低い

3つ目の地デジの画質が悪い・汚い理由は、「解像度が低い」です。

地デジの解像度は、「1440 x 1080」となっています。

「1440 x 1080」は、アスペクト比が4:3になってしまうので、ピクセルを左右に引き延ばすことで16:9に見せかけています。

よく「地デジはフルHDである」と聞くことがありますが、フルHDは解像度「1920 x 1080」を指しているので、厳密には地デジはフルHDではないのです。

地デジの解像度が「1980 x 1080」ではなく「1440 x 1080」という中途半端な仕様になってしまったのは、おそらくデータ量を減らすためと思われます。

地上波で提供できるデータ量には限界があるので、地デジの解像度は「1440 x 1080」に落とされてしまったようです。

地デジが始まる時にH.264コーデックが採用され、解像度が「1980 x 1080」になっていれば、もっと画質はまともになっていたと思われます。

地デジの画質が悪い・汚い理由4. カメラが古い

4つ目の地デジの画質が悪い・汚い理由は、「カメラが古い」です。

これは地デジで放送されている番組にもよるのですが、ほとんどのテレビ番組ではいまだに型の古いビデオカメラが使われている傾向があります。

これは、2000年代後半の地デジ化した時にカメラ機材を買い換えて以来、ずっと同じカメラを10年以上使っている可能性があるということです。

なぜ番組制作会社が古いカメラを使い続けているのかという理由は、やはり金銭的な余裕がないということでしょうか。

昨今は視聴率低下の影響からか、番組制作費を削減されている傾向があります(参考: 決算資料でテレビ局経営を大解剖③番組制作費編・前編)。

そのため、新しいカメラを使った方が画質が良いことは分かっていても、そこに投資する余裕がないというのが現実的なところのようです。

ましてや、スタジオ用の大型カメラは1台ウン千万円もするようなので、そう簡単には買い換えが進まなさそうです(今時は小型でも高画質ですが)。

ちなみに、カメラに「HDV」と書かれているものは、録画方法がビデオテープです(笑)。

地デジの番組で使われるカメラが、最新式のカメラに刷新されていけば、もっと画質は良くなると思います。

地デジの4K対応はまだ先?

2018年12月より、BSとCSの4K放送が開始されました。

BS/CS 4K放送は、解像度が「3840 x 2160」、プログレッシブ方式を採用した「60p」、コーデックは「HEVC」、さらに、HLG方式の「HDR対応」となっています。

つまり、地デジの画質が悪い原因となっていた「MPEG-2コーデック」、「インターレース」、「解像度が低い」といった問題は、4K放送では全て解決しているのです(あとは良いカメラで制作してくれれば)。

そのため、地デジも早く4K対応してくれれば、画質が悪い問題とはオサラバできるのです。

では、地デジが4K対応するのはいつになるのかという話ですが、これはまだ先になりそうです。

2019年5月から、地デジにおける4K・8K放送の実証実験が開始されたため(参考: 「地デジ4K・8K放送」実証実験。通常テレビ視聴へ影響する可能性からコールセンター開設)、対応の準備は進められているようです。

しかしながら、BS/CS 4Kの試験放送開始から実際の提供開始まで2年以上かかっています。

そのため、地デジの4K放送が開始される時期は、少なくともあと2年以上先の2021〜2022年頃ということになります。

また、地デジはBS/CSとは違って帯域に余裕がないため、BS/CS 4Kよりも更に対応が遅れる可能性もあります。

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最後に

今回は、『地デジの画質が悪い・汚い4つの理由!4K対応はまだ先?』についてご紹介しました。

このように、地デジの画質が悪い・汚いのは、MPEG-2コーデック、インターレース、解像度が低い、カメラが古いといった理由が考えられます。

これらの問題は、4K放送が始まることで解決しますが、地デジの4K放送開始はまだ先になりそうです。

現状では、BS/CS 4K放送が利用可能ですが、SDRコンテンツとHDRコンテンツが混在しているため、SDRで制作されたコンテンツが暗く見えるといった問題もあるようです。

果たして、4K HDRが普及する日は来るのでしょうか。