ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い!動画撮影はどれが良い?

今回は、「ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い」についてご紹介します。

最近はYouTubeやNetflixの普及によって、動画メディアがより身近な存在になってきました。

そんな背景から、映像制作やYouTubeの動画投稿などを行ってみたいと思っている人も増えていると思います。

ここで問題になってくるのが、動画撮影のためのカメラはどれを選べばいいのかということです。

2021年現在のところ、動画撮影を行えるカメラにはビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラなどさまざまな種類のものがあります(他にもアクションカムやスマートフォンなども)。

そこで今回は、「ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い」について見ていきましょう。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い

5つの項目で比較

ビデオカメラコンデジ一眼レフシネマカメラ
センサーサイズ★★★★★★★★
連続撮影時間★★★★★★★★
持ち運び・扱いやすさ★★★★★★★★
被写界深度(ボケ)★★★★★★★★
ピントの合わせやすさ★★★★★★★

▲まずは、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いについて、①センサーサイズ、②連続撮影時間、③持ち運び・扱いやすさ、④被写界深度(ボケ)、⑤ピントの合わせやすさの5つの項目別に見ていきます。

上の表の★3つが得意分野となり、逆に★1つがそのカメラの苦手分野となります。

どのカメラも、それぞれ一長一短となるので、動画撮影の目的に合ったカメラを選択することが重要となります。

それでは、実際に「ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い」について見ていきましょう。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い1. センサーサイズ

1つ目のビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いは、「センサーサイズ」です。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラでは、カメラに搭載されているイメージセンサーの大きさが異なります

一般的には、ビデオカメラに搭載されているイメージセンサーは小さく、一眼レフやシネマカメラでは大きなイメージセンサーが搭載されている傾向があります。

例えば、ビデオカメラの「SONY FDR-AX45」には、1/2.5型のイメージセンサーが搭載されています(参考: FDR-AX45 | デジタルビデオカメラ Handycam ハンディカム | ソニー)。

そして、一眼レフカメラの「SONY α7C」や「SONY α7S III」、シネマカメラの「FX6」などにはフルサイズのイメージセンサーが搭載されています(参考: α7C | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニーα7S III | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニーFX6 | プロフェッショナルカムコーダー | ソニー)。

カメラのイメージセンサーは、センサーサイズが大きくなるほどより多くの光、より豊かな階調表現、リアルな色の再現ができるようになると言われています。

つまり、単純な画質の良さで比較した場合、センサーサイズの大きな一眼レフ、シネマカメラの画質が良く、逆にセンサーサイズの小さいビデオカメラの画質が悪くなります

コンデジの場合は、一眼レフやシネマカメラには劣るものの、ビデオカメラより大きなイメージセンサーが搭載されている場合があります。

例えば、コンデジの「SONY ZV-1」には、1.0型のイメージセンサーが搭載されています(参考: VLOGCAM ZV-1/ZV-1G | デジタルカメラ VLOGCAM | ソニー)。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いの1つに「センサーサイズ」があります。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い2. 連続撮影時間

2つ目のビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いは、「連続撮影時間」です。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラでは、動画を連続撮影できる時間が異なります

「ビデオカメラ」は、動画撮影をすることを前提に作られているため、長時間撮影が得意です。

例えば、ソニーのビデオカメラでは最大で連続13時間程度動画撮影をすることが可能のようです(参考: FDR-AX43/AX45/AX60 | ヘルプガイド | 動画の撮影可能時間の目安(メモリーカード))

一方で、「コンデジ」と「一眼レフ」は元々写真を撮影するための構造になっているため、動画の撮影は熱を持ちやすく長時間撮影が苦手です。

例えばコンデジの「SONY ZV-1」で4K動画を連続撮影した場合は30分程度が限界であるようです(参考: ZV-1 | ヘルプガイド | 動画の記録可能時間)。

一眼レフの場合も、例えば「SONY α7S III」で4K動画を連続撮影した場合は90分程度が限界となっているようです(参考: ILCE-7SM3 | ヘルプガイド | 動画の記録可能時間)。

「シネマカメラ」は映画の撮影用に作られたカメラなので、長時間撮影に優れています

例えば、「SONY FX6」は動画の連続撮影は6〜24時間まで可能となっているようです(参考: SONY FX6 取扱説明書)。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いの1つに「連続撮影時間」があります。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い3. 持ち運び・扱いやすさ

3つ目のビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いは、「持ち運び・扱いやすさ」です。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラは、大きさや重さ、扱いやすさがそれぞれ異なっています

「ビデオカメラ」は、一般向け製品は比較的コンパクトかつ軽量で、片手で持って簡単に操作できるように作られています。

業務用のビデオカメラも、大きく重くはなりますが、肩に乗せることで片手でズームなどの操作を行うことが可能です。

「コンデジ」は小ささと軽さが圧倒的に優れているので、グリップやジンバルをつけて手に持って自撮り撮影を行うことも簡単です。

「一眼レフ」は、基本的には片手でボディ、もう片方の手でレンズを持って使用するのですが、コンデジのようにグリップやジンバルで片手撮影することも可能です。

「シネマカメラ」は大きくて重いため、片手で自撮りなどはほぼ不可能となります。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いの1つに「持ち運び・扱いやすさ」があります。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い4. 被写界深度(ボケ)

4つ目のビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いは、「被写界深度(ボケ)」です。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラでは、被写界深度の浅さ、いわゆるボケの表現に大きな違いがあります。

「ビデオカメラ」はどれだけ頑張っても被写界深度の深い映像になり、被写体にも背景にもピントが合った立体感のない映像になります(限界までズームすることで少しだけボケます)。

「コンデジ」では、ボケ感のあるいわゆるオシャレな映像を撮ることができます。

「一眼レフ」と「シネマカメラ」では、コンデジよりもさらにきれいなボケで撮影することができる(特にフルサイズ)ので、映画のような質の高い映像を撮ることができます。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いの1つに「被写界深度(ボケ)」があります。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い5. ピントの合わせやすさ

5つ目のビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いは、「ピントの合わせやすさ」です。

「ビデオカメラ」では、ピントが合わせやすく、オートフォーカスも優れているので被写体がピンボケしてしまうリスクが少ないです。

「コンデジ」と「一眼レフ」も、比較的にピントが合わせやすい方ですが、うまく使わないと背景と被写体のピントがズレてしまうことがあります。

「シネマカメラ」は、基本的にはマニュアルフォーカスでの運用になり、ピントを合わせるのが難しく、外部モニターで細かく確認する必要がありますが、最近は「SONY FX6」などのオートフォーカスに優れたシネマカメラも登場しています。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違いの1つに「ピントの合わせやすさ」があります。

続いては、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラのそれぞれのカメラに適した使い方について見ていきましょう。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラに適した使い方

報道・スポーツの撮影ならビデオカメラ

まず、報道やスポーツの撮影にオススメなのが「ビデオカメラ」になります。

「ビデオカメラ」は、ピントを外さずに合わせることが得意なので、事件や報道の現場などのとっさの撮影でもピンボケするリスクが低いカメラです。

また、動きの激しいスポーツや運動会においても、ビデオカメラが得意とするズームとオートフォーカスの機能が活躍してくれるので、動きをバッチリ撮影することができます。

さらに、「ビデオカメラ」は長時間撮影が得意なので、野球やサッカー、ラグビーなどの試合時間が2〜3時間を超えるスポーツの撮影でも余裕で対応できます。

「ビデオカメラ」は動画の撮影に特化されていて扱いやすいので、汎用性の高いカメラです。

ただし、画質の面ではコンデジ、一眼レフ、シネマカメラに劣るため、報道やスポーツ以外では安易に選択しないようにしましょう。

このように、報道・スポーツの撮影には「ビデオカメラ」がオススメになります。

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YouTubeのカジュアル撮影ならコンデジ

次に、YouTubeのカジュアル撮影にオススメなのが「コンデジ」です。

「コンデジ」は、ビデオカメラよりもセンサーサイズが大きいため、よりリッチでオシャレな映像を撮影することができます。

最近は日常を動画にして投稿するVlogなどが流行りで、趣味で動画投稿している人も増えていると思います。

もちろん、Vlogをビデオカメラで撮影してもいいのですが、ビデオカメラで日常を撮影するとホームビデオのようなチープな映像になりがちです。

そこで、ビデオカメラよりも一歩進んだオシャレな動画を撮るために「コンデジ」がオススメになります。

「コンデジ」はコンパクトかつ軽量で、片手で自撮りを行うのも簡単なので、まさにVlogの撮影に適しています。

ただし、「コンデジ」は動画の連続撮影時間が短いため、長回しなどの運用には適していません。

このように、YouTubeのカジュアル撮影には「コンデジ」がオススメになります。

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YouTubeの本格撮影なら一眼レフ

次に、YouTubeの本格撮影にオススメなのが「一眼レフ」です。

YouTube動画の撮影でコンデジで満足できなくなってきた方にオススメになるのが、「一眼レフ」です。

「一眼レフ」は、フルサイズという最高レベルのイメージセンサーを搭載している製品があるので、画質ではビデオカメラ、コンデジを圧倒し、シネマカメラに匹敵する最高レベルの画質で撮影することができます

また、「一眼レフ」はレンズを交換することができるので、画質を追求する場合は色んなレンズを試してとことんこだわることができます(いわゆるレンズ沼)。

「一眼レフ」は、コンデジと比べると大きく重いですが、片手に持って自撮りをすることも一応可能です。

また、「一眼レフ」はコンデジよりも連続撮影時間が長いので、コンデジでは撮影時間が短すぎるというユーザーにもオススメになります。

「一眼レフ」は、YouTubeに動画投稿を行うアマチュアのユーザーにとって、最高レベルのカメラとなります。

ただし、「一眼レフ」はビデオカメラやシネマカメラに比べると連続撮影時間が短いため、1〜2時間以上の長回しが必要になる際は注意が必要です。

このように、YouTubeの本格撮影には「一眼レフ」がオススメになります。

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映画、ドラマ、ドキュメンタリー、MV、CMの撮影ならシネマカメラ

次に、映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ、CMの撮影にオススメになるのが、「シネマカメラ」です。

「シネマカメラ」は、その名の通り映画を撮影するためのカメラなので、シネマカメラを使うことで映画レベルの映像を撮ることができます。

「シネマカメラ」は扱いが非常に難しく、データのやり取りも面倒なので、基本的にはプロのカメラマンに向けた製品です(中にはYouTube投稿に使っている方もいます)。

ハリウッド映画やNetflixオリジナルシリーズの撮影では、REDARRIなどのシネマカメラが広く使われています。

「シネマカメラ」は、一眼レフと同様にレンズを交換できるので、監督の意図した通りの映像をとことんまでこだわって撮影することができます。

また、「シネマカメラ」は、色情報を全て記録できるRAW撮影に対応しているので、後からカラーグレーディングを行なって監督の意図した色味に自由に調整することが可能です。

さらに、「シネマカメラ」は一眼レフの弱点である連続撮影時間の問題をクリアし、長時間でも余裕で撮影できる最強のカメラです。

以上のことから、「シネマカメラ」は映画はもちろん、ドラマやドキュメンタリー、ミュージックビデオ、CMなどの映像に高い品質が求められる仕事で活躍します。

ただし、「シネマカメラ」は大きくて重く、撮影も難しいことに加えて、編集も大変なので、一般ユーザー向きの製品ではありません

このように、映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ、CMの撮影には「シネマカメラ」がオススメになります。

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最後に

今回は、『ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラの違い!動画撮影はどれが良い?』についてご紹介しました。

このように、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラには、①センサーサイズ、②連続撮影時間、③持ち運び・扱いやすさ、④被写界深度(ボケ)、⑤ピントの合わせやすさの5つの項目で違いがあります。

主に、「ビデオカメラ」は報道・スポーツの撮影に、「コンデジ」はYouTubeのカジュアル撮影に、「一眼レフ」はYouTubeの本格撮影に、「シネマカメラ」は映画、ドラマ、ドキュメンタリー、ミュージックビデオ、CMの撮影にオススメになります。

ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラには、それぞれ長所と短所があるため、動画撮影の目的にあったカメラを選択しましょう。

皆さんも、ビデオカメラ、コンデジ、一眼レフ、シネマカメラから最適なカメラを選んで、快適に動画撮影を行ってみてはいかがでしょうか。